基礎カーボカウントとPatient-Centered Approach
〜基礎カーボカウントは患者中心アプローチをめざすあなたの強い味方〜
8月に依頼されています基調講演のタイトルと抄録を書きましたので、ご紹介させて頂きます。
【抄録】
ACCORD試験以降、ADA/EASDの意見表明にPatient-Centered Approachの概念が導入されて以来、その重要性が広く認識されるようになった。Patient-Centered Approachとは「個々の患者の選択、ニーズと価値を尊重し、それらに敏感であること、そして患者の価値観に基づいて、すべての臨床決定がなされることを保証すること」と定義されている。食事療法だけで治すという立場で議論すると「糖質制限」「カロリー制限」の信念対立が生まれる。しかし、患者中心主義に立って、薬物療法最適化プログラムを活用すれば、食事はもっと自由で楽しいものになる。演者はPatient-Centered Approachの立場に立ち、血糖パターン管理に基礎カーボカウントを活用することで、食事における患者中心主義と薬物療法における患者中心主義の両立を図る実践を続けている。演者にとって、基礎カーボカウントは薬物療法の一部なのである。当日は演者の考えるPatient-Centered Approachの実践をご紹介したい。